European Inspection -KOKUYO

European Inspection

「はたらく」「まなぶ」「くらす」の根底である「環境」について。
欧州の最新プロジェクトやムーブメントを視察。

-コクヨ株式会社-

実施時期:2023.10

Research

Planning

コクヨ株式会社さんは企業方針として、「はたらく・まなぶ・くらす」の新しいあり方を提案しています。その根底にある「環境」との関わり合いについて掘り下げるため、欧州の最新プロジェクトやムーブメント、街づくりやコミュニティづくり、住まいや食、文化に関する事例や施設を視察しました。

WHY

「はたらく」「くらす」「まなぶ」といった広範囲のテーマ。サステイナビリティという言葉が巷に溢れる今、その視点だけではインパクトがなく、なおかつその取り組みだけでは間に合わないほど環境は疲弊しています。そのため、今回は「サステイナブル」のさらに一歩進んだ「リジェネラティブ」の考え方を実践している訪問先を視察し、実際に起きている現象を体験していただく必要がありました。

FOCUS

荒廃・汚染されていたエリアの再生事例や、自治体すらも匙を投げたプロジェクトの再生、くらしに欠かせない人々の交流やコミュニティづくり、都市型農園、クリエイターやテクノロジストの集まるラボ、さらにアートの新しい見方など文化的な事例まで、分野は様々でありながら、かなり深掘りした視察内容をコーディネート。

PROCESS

・都市再生の開発事例リサーチ

・コミュニティや食、アートなど文化的事例リサーチ

・アポ取り、視察コーディネート

・現地でのアテンド

OUTCOME

今回は2日間というタイトなスケジュールだったため、オランダ・アムステルダム市内を中心にご案内。

まずは北側、廃業した造船所があり、治安も土壌の環境も悪いNoordエリア。ここは多様な人たちがプロジェクトを立ち上げ、ボトムアップで開発が進んだ地域です。NSDMでは、開発を主導した Eva De Klerk 本人から、アーティストとクリエイターの新しい拠点として再生させながらも「オランダの黄金期を支えた造船所」という歴史的意味とともにエリアの価値を高めた経緯と想いを直接聞くことができました。排水で汚染された土地で人々が活動できるように再開発した De Ceuvel では、実際に浄化策として土壌に植物を植えているさま、その上に配置されたボートをリノベしたショップやアトリエ、コワーキングスペースを視察。その後、ラボと大学の研究機関を兼ね備えた A-Lab では、元大手石油会社のビルをリノベした経緯や、クリエイター、テクノロジスト、社会起業家など多様なバックグラウンドを持つ人々のつなぎ方、都市型垂直農園「Vartial Farm」を視察。 西側 West エリアでは、開発が頓挫した土地で、コンテナを利用したワークスペースとワイナリーを作り、市民を巻き込むイベントも行う大人気スポットへ変貌させた Tuin van Bret を視察。建築家でありプロジェクトの発起人である Saskia Oranje から、資金調達のアイデアやワイナリーを軸にしたコミュニティ形成に至るまでの経緯などを聞くことができました。

環境を中心に据えた街づくり、コミュニティづくり、学びと探求の場など、現地のパイオニアたちと議論する機会を持ち、有意義な2日間となりました。

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