国土交通省・都市計画学会との共催「欧州リジェネラティブ・シティ連続セミナー」第4弾、「GXと都市政策ーオランダ流の実践知を学ぶ」を開催しました。
2025年12月3日、「欧州リジェネラティブ・シティ連続セミナー」の第4弾として、グリーントランスフォーメーション(GX)の世界的先駆者であるオランダのデザインコンサルティング会社、Except Integrated Sustainabilityの代表Tom Bosschaertをお招きし、世界のGX事例や、Exceptの考えるジェネラティブな未来ビジョンについて伺いました。
ただ緑を増やしてCO2を削減するだけではなく、学際的なアプローチを用いてエコシステムの構築や経済的な持続可能性などを統合的に設計していくプロセスが印象的でした。
例えばサンフランシスコにあるSalesforce Transit Center(総合交通ターミナル)は、従来のバスターミナルを覆う形で地上四階立ての構造を作り、屋上を16,000本の植物で覆う都会の大型GX事例です。興味深いのはその資金繰り。行政主導の公共空間GXであるにも拘らず、緑化の恩恵を受ける周辺ビルオーナーから資金を募るなど、街の負担にしない仕組みが設計されています。Salesforce Parkというのもネーミングライツ契約になっており施設のメンテナンス費用を補っているのだとか。
環境・社会貢献的な取り組みをしっかりビジネスにしていくバイタリティーを感じました。
参加者からも実践的な質問が飛び交い、学びの多き場となったと思います。